2024年10月25日付

2024/10/25 08:00
八面観

衆院選も最終盤。政治と金の問題、物価高への対策に安保問題など、多くの争点が取りざたされている選挙が27日に投開票される。投票率はどうなるのか。国民はどのような判断を下し、どのような結果が示されるのだろうか▼国際的な研究機関である「民主主義・選挙支援国際研究所」が発表した世界の議会選挙投票率ランキングによると、日本は世界194の国と地域の中で139位。なぜ日本はこれほどまでに投票率が低いのか。投票しない人が多いのだろうか▼投票率99%で1位のベトナムは法律では認められないものの慣行で代理投票が行われ、シンガポールやオーストラリアでは投票しないと罰金が課される。スウェーデンでは12歳から実際の選挙と同日に模擬投票を行うことで若者の選挙意識を向上させている▼投票率90%超えは異様にも思えるが少なくとも国民の選挙への関心の高さの表れ。新興国の選挙では選挙妨害や候補者同士の争いが起き投票所が襲撃され死傷者を出すケースもあり、良い悪いは別にして選挙熱が高いのだろう▼日本では若者の投票率が低く高齢者が高いため、当選するために高齢者優先の政策を示す「シルバー民主主義」と呼ばれる現象が起きるという指摘も。投票率だけを上げるというなら手段を選ばなければさほど難しくはないだろう。しかし国民一人ひとりが1票の重さを感じて投票する選挙の実現は難しそうだ。

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