2024年7月19日付

2024/07/19 08:00
八面観

2025年4月から、すべての企業に▽65歳への定年の引き上げ▽定年廃止▽65歳までの継続雇用制度-のいずれかの対応が迫られている。年金支給開始年齢も徐々に引き上げられると予想され、寿命は延びたとは言うものの何歳まで働けば良いのか。果たして高齢者が働ける職場はあるのか▼昨年の秋だったか、ある就活情報サイトが底辺の職業ランキングなるものを発表した。土木作業員や警備員、工場作業員、コンビニ店員、清掃員、トラック運転手、ゴミ収集員、介護士、保育士など12職種が挙げられた▼どうやら日本は頭を使う仕事が上で肉体労働や単純作業を下に見る傾向が強いようだが、みな社会を支える大切な仕事。どんな意図で発表したのか理解に苦しむ。当然ランキングは大きな批判を受けることになった▼日本にある職種は約1万8000種類というのだが、このうちいくつ思い浮かべられるだろうか。求める人がいて労働対価を得られる仕事であれば、れっきとした職業。どんな仕事も社会を動かす歯車になっている。当然、法に触れるものは仕事とは呼べないが▼団塊の世代やベビーブーム世代が退職を迎え、少子化も相まって労働人口は減少の一途。同じ問題に直面している韓国は外国人労働者の受け入れにかじを切っている。AIの進展で機械化が進み多くの職業が消えるとされ、これからの社会がどうなるのかは想像もつかない。

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