車椅子での八ケ岳登山に挑戦する加藤幸久さん。CFへの協力を呼び掛けている

車椅子利用の加藤さん 八ケ岳登山へCF開始

2024/07/13 06:00
社会

車椅子利用者の加藤幸久さん(67)=茅野市中大塩=は、9月24~26日に八ケ岳登山に挑戦する。「チャレンジ・絆・プロジェクト」を立ち上げて集まったメンバー延べ約30人とともに、車椅子で硫黄岳山頂(標高2760メートル)を目指す。登山に必要な資金をクラウドファンディング(CF)で賄う計画で、13日正午から開始して150万円を目標に協力を呼び掛ける。8月25日まで。

 

もともと登山好きだった加藤さんは、八ケ岳にも何度も登っていた。しかし52歳の時に手足に力が入らなくなるギラン・バレー症候群を発症。一度は山への思いを断ち切ったが、「大切なことを諦めない」と車椅子での登山を決意。昨年5月にプロジェクトを設立し、「一緒に夢をかなえませんか」と協力者を募った。

 

メンバーは県内外の25人で看護や介護の専門家もいる。昨年7月ごろから月1~2回、富士見高原などで登山に向けた練習を実施。山で使うアウトドア用車椅子や背負い具を扱う技術を磨くなど、準備を進めている。

 

山行は2泊3日の日程で、茅野市豊平の桜平駐車場から登り、オーレン小屋に宿泊して2日目に硫黄岳山頂を目指す。総距離は9・8キロ、標高差は919メートルだという。

 

CFで集まった資金は登山の経費のほか、今回の経験を生かした「山岳ユニバーサルツーリズム」活動に活用したい考えだ。

 

加藤さんは「障がいの有無に関わらず夢をかたちにする大切さを知ってほしい。多くの人が思ったことをできる社会につなげたい」とし、実現に向けた支援を呼び掛けている。

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