不審者に声を掛けられ、ランドセルをつかまれた際の対応方法を学んだ防犯教室=諏訪市豊田小

岡谷の連れ去り未遂事件受け 豊田小で防犯教室

2024/07/12 06:00
社会

諏訪署は11日、岡谷市湊の路上で登校中の女子児童が男に連れ去られそうになった事件を受けて、諏訪市豊田小学校で防犯教室と不審者対応訓練を行った。教職員や全校児童約330人が参加。署員は児童たちに「不審者に声を掛けられた場合には命を守ることが最優先。まずその場から逃げて助けを求めて」と強く呼び掛けた。

 

岡谷市湊では今月2日、登校中の女子児童が男に手を引っ張られてランドセルを奪われる事件が発生。男は女子児童を連れ去ろうとした疑いで翌日逮捕された。県警は同事件を受けて5~24日の期間中、「子どもの安全確保のための緊急対策」を実施。11日朝は署員や諏訪少年警察ボランティア協会員ら7人が、学校周辺の通学路で登校する児童の見守り活動を行った。

 

この日の訓練は、署員が演じる不審者が校内へ侵入したとの想定で実施。児童は担任の指示に従い、鍵を閉めた教室内で静かに待機した。教職員らは署員にさすまたの使い方を学んで実践。「不意な攻撃を避けるため、不審者とは基本的に距離を取る」「確保は体制が整った後の最終手段」などと教わった。

 

訓練後には体育館で防犯教室を開き、登下校中に不審者と遭遇した場合の対応方法を確認。代表児童が壇上に上がり、防犯ブザーを鳴らしたり大声で助けを求めたりする練習を行った。

 

ともに6年の児童(11)は「身近なところで事件があって怖いと思った。命は他に代えられない。もしもの時はブザーを鳴らして大声で助けを求めたい」。別の児童(11)は「防犯ブザーの音が結構響いて驚いた。不審者には関わらず、とにかく逃げることが大事」と振り返っていた。

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