駒ケ根市の駒ケ根天竜かっぱ村が加盟するカッパ愛好団体「河童連邦共和国」は9日、同市で「河童サミットinKOMAGANE~2つのアルプスが映える『こまかっぱ』の里~」を開く(長野日報社など後援)。年に一度のイベントで今回が35回目。同市での開催は初めて。北海道から台湾まで国内外計20カ所のかっぱ村と”国民”約100人が駒ケ根に集まり、情報交換やお国自慢などを通じて互いの”カッパ愛”を確かめ合う。地元関係者は「駒ケ根のカッパ伝説や地域の魅力を全国に発信したい」と意気込んでいる。
駒ケ根天竜かっぱ村は、江戸時代天竜川の淵で川奉行に助けられたカッパがお礼に痛風薬の作り方を教えたという同市東伊那の「河童の妙薬」伝説を地域活性化の題材にしようと、1990年に開村。河童連邦共和国にも加盟し、何度かサミット招致を目指したが交通アクセスや宿泊場所などさまざまな理由で実現しなかった。
しかし昨年が「おもしろかっぱ館」の開館30周年に当たるのと、カッパを題材にした市のPRキャラクター「こまかっぱ」が今年で生誕10周年を迎える節目の年ということもあって、昨年6月に千葉県浦安市で開いたサミットで次回開催地として立候補し、初の駒ケ根開催が決まった。
サミットは光前寺や養命酒、おもしろかっぱ館などをバスで巡る市内観光の後、午後5時30分から同市東町のアイパルで開催。駒ケ根太鼓の演奏が参加者を出迎え、定期総会や「河童伝説の残る駒ケ根の魅力」と題した講演もある。続く交流会では、駒ケ根天竜かっぱ村の踊り「みんなおいでよかっぱ村」を地元の小中学生や園児らが披露。懇親を深めながら参加者全員で踊る場面も予定されている。
このほかサミットに合わせて同日午前10時から、市民向けのイベント「わくわくふれあい講座」をおもしろかっぱ館とかっぱ広場で開催。伝説についての話や紙芝居、「かっぱ音楽広場」や「粘土で河童づくり」など親子で楽しめる多彩な企画を用意している。
駒ケ根天竜かっぱ村の村長坂井昌平さん(73)=同市中沢菅沼=は「充実した展示内容を持つおもしろかっぱ館やカッパ伝説を伝える天竜川の風景はまさしく駒ケ根の誇り。この機会に全国の皆さんに見てもらえるのはとてもうれしい。地元でのサミット開催は前村長の小島利昭さんの悲願でもあったので、実現できて喜びもひとしお」と話している。
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