今後の市内の小学校の在り方について議論が始まった素案検討委員会

茅野市小学校の再編、配置 素案検討委が初会合

2024/06/05 06:00
行政・政治

茅野市教育委員会は3日夜、市内小学校の適正な規模や配置の素案について、学校、保護者、地域の代表者と議論する「これからの学校のあり方に係わる素案検討委員会」の1回目の会議を市役所で開いた。子どもの学びに関係する市民との議論を踏まえて素案を作り、11月下旬から始める予定の地域住民から広く意見を聞く「地域対話」で住民側に提案する。素案作りのため7月に保護者アンケートを行う。

 

同検討委は、小中学校長、保育園の保護者会や小中学校のPTA役員、コミュニティースクールの代表、市区長会長の計14人で構成し、市教育委員の2人がオブザーバーとして参加する。

 

10月上旬までに5回の会議を開き、素案作りに必要な検討を行う予定。市教委が「大切な場」に位置付ける「地域対話」に向け、昨年7月から始まった市教委内の検討結果だけでなく、市民の声も採り入れた素案を示そうと設置した。会議で市教委は小学校の数や位置など「学校のバランス」を主に検討をしてもらいたい考えを伝えたが、委員からは「市としての『学びの在り方』も含めて考えないとバランスの考えも深められないのではないか」という指摘があった。

 

アンケートは小中学校の児童生徒と保育園児の約4500世帯を対象に行い、子どもと話し合いながら回答することを求める方針。小学校の再編に対する考え方とその理由、1学年の適切な学級数、通学手段などに関する設問で構成する。学級数の設問には学校教育法施行規則に沿い、クラス替えが可能な1学年2~3学級が国の標準とする注釈を付ける意向も示した。回答は7月1~19日に集める予定。

 

出生数を基にした市教委の推計によると、市内の児童数は今年度の2769人から6年後の2030年には2088人に減少し、減少率は24.6%(681人減)。学校別では30年度に3校が424~517人、3校が151~175人、3校が52~66人となる見通し。地域対話は9校の通学校区ごとに行う。

 

会議で渡辺雄一学校教育課長は委員の質問に答える形で「現在の9校を維持し、建て替えるのがベストかもしれない。しかし、その負担は将来、茅野市に住む今の子どもたちも背負っていくことになる。今だけでなく、人口や子ども、現役世代が減る10年、20年先のことも責任をもって考えていかなければならない」と語った。

 

次回は7月9日夜に開く。

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