フリーボードを背に笑顔を見せる鈴木さん(右)と佐野さん。投函用のポストを手に気軽な利用を呼び掛けている

「いなまちたしゅう室」にフリーボード設置

2024/05/31 06:00
地域

地域の大人と学生とのつながりを深めたい-。伊那北高校(伊那市)3年の鈴木涼さん(17)と1年の佐野水麻さん(15)が、同市荒井の通り町商店街にある古書店「カリカリブックス(仮)」で学生が運営する多目的な自習室「いなまちたしゅう室」に29日夕、地域住民をつなぐフリーボードを設置した。やりたいことや手伝ってほしいことなどを自由に書いてもらった紙を掲示。内容を見て「やってみたい」と思った人がコメントを添えることでつながり、お互いの願いをかなえていく。

 

たしゅう室は鈴木さんと佐野さんが先輩から引き継いで運営。学生から大人まで自由に使える自習室兼交流スペースで、月に1回、ボードゲーム大会などのイベントも開催している。

 

フリーボードは、2人と同校OGで信州大学に通う飯島沙織さん(18)が企画。たしゅう室を運営するにあたっては、商店街の経営者を中心とした大人と定期的に会議をもっていて、お世話になっている地域の人たちに恩返しをするとともに、お互いに頼ったり頼られたりする関係を築きたい-と考案した。

 

利用者は、たしゅう室入り口に備え付けてある木製のポストに願いを書いた紙を投函。その後、室内のボードに貼られた願いの内容を見て興味を持った人がコメントを書き込んでいく。運営の2人はSNS(交流サイト)のインスタグラムとフェイスブックのストーリーにボードの様子を載せたり、マッチした人同士をつなげたりしていくという。

 

「ボードをきっかけに地域に一歩踏み出してもらい、学生と地域の方との化学反応が起こればうれしい」と鈴木さん。佐野さんは「ここではいろんな世代の人と話ができて、ネットワークも広がる。年代、職業の違う人同士がつながってほしい」と願い、気軽な利用を歓迎している。

 

たしゅう室は平日の放課後と休日に開放している(時間はインスタグラムとフェイスブックで確認できる)。

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