2級の初回講座で実習に励む受講者たち

信州匠の時計修理士 茅野で養成講座開講

2024/05/30 06:00
経済

県時計宝飾眼鏡協同組合(中澤國忠理事長)の「第18回信州匠の時計修理士養成講座」開校式が29日、茅野市中大塩の市総合サービス時計教室であった。今季は滋賀、静岡、神奈川など県内外から時計修理に携わる会社の関係者や専門学生など、計10人が受講。10月下旬に行う認定試験の合格を目指し、知識と技術の習得に努める。

 

「信州匠の時計修理士」は、機械式時計の修理に特化した高度な技術を持つ人材の育成を通じて、技能の普及、継承を図る認定資格。セイコーエプソンの技能五輪メダリストらから、時計の▽分解▽組み立て▽破損箇所の発見▽修復▽時間調整-などを学ぶ。

 

中澤理事長によると、講座は例年、A級、1~3級の計4コースを設けていたが、今季は1級とA級で教材に使用していた腕時計が販売中止となり確保が困難になったため両講座の開講を中止とした。来季以降の判断は未定という。

 

開校式後は2級の初回講座を実施。時計修理や販売などを手掛けるハナブサ(福岡県)の従業員で、技術向上のために参加したという孫夢西さん(35)は「時計修理でできることを増やし、店に貢献できるようになりたい」と意気込んでいた。

 

この日の講師を務めたセイコーエプソン塩尻事業所の小松郁清さん(60)は「機械式時計は長年愛着を持って使っている人が多い」と説明。「(時計の)値段に関わらず、使用者の思いに寄り添い、丁寧な仕事ができる修理士になってもらえれば」と話していた。

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