県上伊那地域振興局は23日、県内有数の花の産地である上伊那の花の認知度を高め、需要喚起や生産振興につなげる新たな取り組み「上伊那の花 認知度向上プロジェクト」をスタートした。初日はキックオフイベントを伊那市の県伊那合同庁舎で開き、フラワーアレンジメントの実演などを行った。今後、年間を通して上伊那産の花の展示などを行い、上伊那の花の魅力を内外に発信していく考えだ。
上伊那はアルストロメリアの生産量が全国1位をはじめ、トルコギキョウ、カーネーションなども全国トップレベルの生産量を誇る花の産地。一方で、ほとんどが市場出荷であることや、ハウス内での栽培で花が目立たないことなどから、認知度が低いことが課題だったという。
このため、プロジェクトでは、高品質な花が身近で購入可能なことを発信し、地域における需要を喚起するとともに、高付加価値品目だとアピールすることで、人材確保や関連産業の拡大による生産振興につなげていきたい考え。「はな(花)高々い~な(伊那)」と銘打ち、さまざまな取り組みを展開する。
キックオフイベントにはフラワーピース南信州サンスイ(伊那市)代表取締役の小池忍さん(46)=同市=と県生花商組合理事長の山口元樹さん(59)=箕輪町=が出演。小池さんは上伊那産のアルストロメリアやカーネーションを使ったフラワーアレンジメントを実演し、「上伊那の花は持ちがよく、品種が豊富で使い勝手がいい」などと話しながら華やかに仕上げた。
プロジェクトでは今後、上伊那産の花を合庁内に展示していくほか、「花カード」の作成・配布、魅力講座「花カフェ」の開催、子ども・若者を対象にした「花育」などに取り組んでいく考え。布山澄振興局長は「上伊那は全国有数の花の生産量を誇り、桜やバラ、ボタン、アジサイなど花の名所も多い。全国の皆さんにより一層親しんでもらえれば」と力を込めた。
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