商品を試作し、アイ・コーポレーションの花岡毅社長(左から1人目)や本多学シェフ(同4人目)とともに意見を交わす諏訪実業高校の生徒たち

企業と商品共同開発 諏訪実業高で試作会

2024/05/21 06:00
社会

諏訪実業高校(諏訪市)商業科地域探究コースの3年生19人は20日、食品自動販売機事業などを手掛けるアイ・コーポレーション(岡谷市)と共同で昨年度から取り組む商品開発に向けて、3回目の試作会を同校で開いた。商品化の難しさを実感しながら試行錯誤を重ねてきた生徒たち。この日は同社の花岡毅社長らが参加して、地元の食材を活用した総菜やアレルギー食材不使用のスイーツなど7種類の商品を試食し、販売に向けて意見を交わした。

 

生徒たちは昨年度、マーケティングの授業を通して市場調査や企画背景のプレゼンテーションを行い、グループごとに自動販売機で売る商品を提案。過去2回の試作では、同社が運営に携わる岡谷市内山のレストラン「森のダイニング Cate」の本多学シェフ(36)にアドバイスを受け、レシピなどを改良してきた。

 

ともに料理好きという山岸奨さんと松澤陽さんのグループは、信州サーモンと豚ひき肉、チーズを春巻きの皮で包んで揚げた「鮭ロール」を試作。「サーモンの味を生かして特別感ある商品にしたい」とし、本多シェフからはサーモンの分量を増やすよう提案があった。

 

卵と小麦不使用の「米粉ドーナツ」を作ったグループもあり、本多シェフは「アレルギーを持つ子どもにとってうれしく、需要がある。コンセプトを変えずに、相場を読みながら価格設定を考えてみて」と助言。このほか、ワカサギのつくだ煮を混ぜたつくねや糸萱かぼちゃを使ったパイなど、オリジナリティーあふれる商品が多く見られた。

 

開発した商品はレシピをもとに同レストランが調理し、8月下旬に井上百貨店(松本市)で開くイベントで販売する予定。地元の祭りや10月に開く同校の販売実習イベント「諏訪実タウン」にも出店するという。

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