諏訪市と市鳥獣被害対策協議会は今年度から、農林業被害をもたらしているシカとイノシシ、サルを年間65頭以上捕獲した市猟友会員に「捕獲目標達成金」として5万円を支給する。3種合わせた捕獲数で、有害捕獲と市鳥獣被害対策実施隊の活動の中での捕獲が対象。意欲を高めて農林業被害を軽減する狙いだ。
市の補助金を受け、協議会が事業主体となって行う。県猟友会によると、シカなどの捕獲報奨金を上乗せ支給する自治体はあるが、諏訪市のような達成金は「聞いたことがない」としている。
市農林課によると、昨年度の捕獲数はシカ483頭、イノシシ16頭。サルは近年、西山地域で出没や農業被害の報告がある。従事者の減少や高齢化もあって捕獲数が減少傾向にあり、捕獲意欲の向上を主目的に新設した。
市は7日夜、市鳥獣被害対策実施隊の任命式を市役所で開き、市猟友会員37人に任命書を交付するとともに、達成金についても説明した。金子ゆかり市長は「皆さんによる活動は市としても心強く思っている。わなを仕掛け、住民の皆さんと連携を取りながら捕獲を推進してほしい」と協力を求めた。
達成金に関しては、制度設計の過程で65頭・5万円をともに引き下げて「より多くの人に支給できた方がいいのではないか」との意見もあったという。市は初年度の実績を踏まえ、必要に応じた見直しを検討したいとしている。
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