楽しいことが続いた休みの明けに気分が上がらないのは子どもばかりではない。新年度に入って1カ月間ピリついていた神経がやっと休まったのもつかの間、慌ただしい日常が戻りため息も漏れよう▼職業体験の実習に臨む中学生に「何のために働くのか」と尋ねると、多くの子どもが「お金のため」と即答する。「憧れのゲームや運動靴を買う」という子どもらしい目標もあれば、「お金の苦労なしに一生を暮らしたい」と大人顔負けの堅実志向を語る子もいる▼「仕事という文字を訓読みすれば『事に仕える』。君たちはお金に仕えるの?」と聞くと意表を突かれた顔をする。「先生がお金のために教えていると言ったらどう感じるかな」と重ねた問いに「そんな人間は嫌だ。あっ、そういうことか!」と意を得て破顔する▼わずか1日の記者体験の中でも、何のために報道し、何を伝えたいのかなどを考えて取材をする。でも原稿を書き始めたら聞き足りないことが多くて筆が進まない。手持ちの言葉で取り繕っても決め手に欠いて再取材が必要になり、恥を忍んで取材先に頭を下げる▼このハードルはちょっと高くて一歩がなかなか踏み出せない。回避策を探してあがいた末に出向く腹を決める。ひと壁越えて戻ってきた顔は達成感と自信に満ちている。誰にとっても日々はこの繰り返し。立ち止まる日もあるけれど志を思い出したらきっと大丈夫。
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