災害に強い安心安全な地域づくりを目指す諏訪市中洲の「神宮寺自然災害対策委員会」(小林利行委員長)は、神宮寺区内にある山林の危険箇所を調べるため、ドローンを活用した調査を行っている。業務委託した県林業コンサルタント協会が23、25日の2日間、植物の活性度や地表温度を測るカメラで上空から山腹を撮影。収集した画像データを解析して水がたまる場所や湧き出る場所を割り出し、大雨や地震の際に崩れやすい場所を可視化する。
同委員会は、神宮寺生産森林組合、宮之脇生産森林組合、神宮寺里山整備促進委員会、区内有識者、諏訪大社で構成し、正副区長がオブザーバーとして参加する。守屋山一帯の森林を管理。隣接する茅野市高部で2021年9月に土石流災害が起きたことをきっかけに、山林の防災対策に取り組む神宮寺生産森林組合の有志を中心に、区内の力を結集する組織に発展させようと今年1月に発足した。
今回の調査では、植物の分布状況や活性度を表すNDVI(正規化植生指標)を測定するカメラと、山林の表面温度を測定するサーマルカメラを使用。水が地下にたまっていたり湧き出たりしている場所は、植物の活性度が高く、地表の温度が低く表示される。
同協会の職員が、二つのカメラを取り換えながら、ドローンで地表から約250メートルを維持しつつ、山の斜面に沿って場所をずらしながらくまなく撮影した。後日、撮影した画像データを組み合わせ、山腹一帯の水が豊富にあり、有事に土砂崩れを起こす危険性が高い地点をマップで明確にさせる。
同委員会によると、6月末に委員会を開き、調査結果や森林整備計画検討の中間報告などを委員に共有。11月末までに冊子をまとめて、区内約600戸に配布する計画だ。小林委員長(77)は「山には民有地の畑などもあり、それぞれ地権者がいて難しい部分もあるが、災害に強い山林にするには全体的に管理していく必要がある」とし、「10年、20年と先を見据えて計画を実行していくため、神宮寺区全体の力を結集した森林づくりの団体を立ち上げたい」と話した。
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