事業所の前で気軽な利用を呼び掛ける小松代表(中)と職員

障がい者の就労支援施設 伊那市に来月開所

2024/04/20 06:00
社会

障がい者の就労を支援する就労継続支援B型事業所「クーリアラボ」が5月、伊那市東春近に開所する。小松総合印刷(同市横山)のグループ会社として運営し、当初は同社から請け負った軽作業やパソコンを使ったデザイン作成、印刷業務などに当たってもらい、利用者それぞれの可能性を共に見つけていく。同事業所は「できる仕事が増えて高い工賃がもらえる事業所を目指したい」としている。

 

「クーリアラボ」はハワイ語で「努力」や「頑張り」を表す「クーリア」と、英語で「研究所=追求する場」を意味する「ラボ」から成る。同社取締役で事業所の社長を務める小松勢至さん(38)が、自社の仕事を担ってもらうことで、働くことの楽しさややりがいを感じてもらうとともに、個々のスキルアップにつながれば―と1月に立ち上げた。

 

同社の仕事を依頼することで、さまざまな種類の業務を安定的に用意。利用者の特性や意思に応じた仕事をしてもらい、県平均の2倍ほどの工賃を支払っていきたい―とする。今後は地元企業にも声を掛け、業務内容の種類を増やしていく予定。希望があれば同社で働いてもらうことも想定しており、一般就労を目指す人も経験を積むことができる。

 

市街地から離れた場所に事業所を構え、静かな環境での作業が可。施設は平屋建て(約120平方メートル)で、20人ほどが作業できる。スロープなどのバリアフリー機能を備えていて、作業場のほか、休憩室や相談室を設けた。

 

職員は生活支援員や介護福祉士、社会福祉士、サービス管理責任者の資格や教員免許などを持つ4人。障がいのある子どもの保護者や高齢者のいる家庭の不安も気軽に話しに来てほしいとし、「地域の方がふらっと立ち寄れて相談できる場にもなれば」と願いを込める。

 

利用時間は平日と土曜日(不定期)の午前9時~午後4時。対象は上伊那地方に住む18歳以上。昼食や送迎サービスもある。随時体験も受け付けている。

 

問い合わせはクーリアラボ(電話070・1212・4281)へ。

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