協定書に調印した上田学長(左)と茶城校長

信州豊南短大と辰野高 連携協定を締結

2024/03/30 06:00
社会

辰野町の信州豊南短期大学と辰野高校は29日、互いの教育の充実を図るための連携協定を締結した。豊南短大は設置者の変更、辰野高は高校再編を控えるなど双方が過渡期にあることから、協力して地域社会の中核となる人材の育成などに取り組み、地域の発展に貢献していく。

 

協定は、両校の特色ある教育を一層充実、発展させ、地域社会に貢献できる人材の育成を目指す内容。地理的な近さを生かし、大学の教職員による高校での授業、高校生対象の大学講義、高校教諭の資質向上による基礎教育の充実などを図る。

 

具体的な連携事業は今後検討するとしているが、将来的には協働の教育活動による特別活動、部活動の充実、学生と生徒の協働による地域を盛り上げる企画の実施なども考えていくという。

 

調印式は豊南短大で行われ、同短大の上田渡学長、辰野高の茶城啓二校長らが出席。上田学長は「地域の子どもたちが地域にある学校に通い、地元で生涯を過ごせるようにしなければ地方は終わってしまう」と指摘し、連携による効果に期待した。

 

茶城校長は「同じ町内に保育園から短大までがある学びの環境を維持し、時代や地域、生徒、保護者が求めるものを確実にキャッチし、なくてはならない存在であり続けるため常に挑戦していく」と決意を述べた。

 

豊南短大は1983年に豊南女子短大として開学。現在は2学科2年制の男女共学で学生数は約200人。4月から大学設置者を地元法人に変更する。辰野高は1913年の開校で、現在の生徒数は約320人。高校再編を見据え、2022年度からコース制を導入している。

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