「この世をば 我が世とぞ思ふ…」。平安時代中期、藤原氏による摂関政治の最盛期を築いた藤原道長の和歌として知られる一首。権力の頂に立ち、おごり高ぶった貴族の姿が目に浮かぶ。そんな時代を舞台にしたNHK大河ドラマ「光る君へ」。道長と紫式部が織りなすラブストーリーから目が離せない▼同じ藤原氏でも身分が異なる二人。ドラマでは華やかな貴族文化だけでなく、名門の藤原北家に生まれた道長と庶民に近い下級貴族出身の紫式部の関係を通じて階級社会の不条理が描かれている▼経済的格差が固定化し、さまざまな問題を引き起こしている格差社会。家庭環境によって教育や雇用などの機会に差が生じ、人生が大きく左右される。親を選べない状況を指す表現として「親ガチャ」なる言葉も登場。平安時代から1000年を隔てた現在も貧富の二極構造は健在だ▼国立がん研究センターが発表した日本人の教育歴ごとの死亡率推計によると、平均寿命前後までの死亡率は大卒者に比べ、高卒者で1.2倍、中卒者で1.4倍程度高くなるという。学歴によって健康状態にも格差が出ているようだ▼死亡率の差が大きかった死因は脳血管疾患、肺がん、虚血性心疾患など。教育歴の違いが喫煙や塩分過多といったリスク要因と連動しているという。生活習慣病予防には自発的行動が不可欠。健康意識の底上げを図り、格差是正につなげたい。
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