公立諏訪東京理科大学(茅野市)は25日、地元企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた課題解決のアイデアを提案するコンテストの審査会を同大学で開いた。学生5チームが参加。IoT(モノのインターネット)や人工知能(AI)の技術を活用して企業の業務効率化などを図る取り組みを発表した。
諏訪地域の企業のDXに関する課題を学生の発想で解決することを目的としたコンテスト。NPO諏訪圏ものづくり推進機構、諏訪信用金庫が共催し、2021年度から行っている。
今年度は募集に応じた1~3年生10人が参加。昨年9月から活動を開始し、同市内の協力事業者4社を訪問して工場や倉庫の見学、聞き取りを行い、課題解決のためのシステム開発などに取り組んだ。
審査会では、重量センサーとカメラで在庫を管理するシステム、金型の管理にQRコードなどを活用する仕組み、低コストの入退室管理システムなどを発表。審査を担当した同推進機構、諏訪信金、大学などの5人からの質問に答えた。
審査の結果、最優秀賞には情報応用工学科3年の内藤翔太さん、佐伯空都さん、井上健人さんのチームが選ばれた。地域店舗の活性化を目的に、同大生向けの特典がある店舗などを紹介するモバイルアプリを開発。1年時から3年連続で最優秀賞を受けた佐伯さんは「これまでは製造業向けだったが、今回は地域全体への提案で評価されてよかった」と喜んだ。
濱田州博学長は「提案の五つとも今後に役立つことを考えていて感心した」と講評した。
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