伊那市教育委員会は同市高遠町出身の日本画家で、今年生誕150年にあたる池上秀畝(1874~1944)を題材に市内小中学生がポスターや絵など美術作品を制作して魅力を発信する取り組みを進めている。デジタル化した秀畝のスケッチを活用してもらい、作品を12月まで募集。来年2月5日から信州高遠美術館で展示会を開く予定だ。ICT機器を活用した地域学習や芸術鑑賞に加え、子どもたちが創意工夫して紹介することで郷土愛の醸成にもつなげたい考えだ。
秀畝は「伊那の三筆」と称された近代日本画壇を代表する画家。今年は秀畝の節目の年にちなんだ展示会が市内外で開かれた。
市教委は今年度、同館に収蔵されていた秀畝が17歳の時に描いたスケッチ作品約60点を教材用にデジタル化。同館と協力して児童生徒が各自のタブレット端末で閲覧できるよう整備した。子どもたちと近い年齢で描いた作品を活用することで、親近感を持ってもらえるようにした。
デジタル化したスケッチを教科学習に活用してもらいつつ、鑑賞をきっかけに子どもたちが魅力を紹介する作品づくりに取り組み、郷土の偉人に親しむことを期待。市内21小中学校を対象に参加を呼び掛けている。募集は8月1日~12月10日。応募作品から秀作を集めた展示会(2月5日~3月2日)を同館で開く。
また児童生徒が秀畝の作品と向き合い、先人との「対話的な学び」につながることも期待。市ICT活用教育推進センターは「郷土の芸術家を知ってもらうことで伊那市に誇りを持ってほしい」としている。
ポスター作りに取り組む富県小学校6年生14人は4日、専門家を招いてデザイン作成アプリケーションの使い方を学習。タブレット端末の画面上に秀畝が描いた鳥や花などのスケッチを表示し、文字の字体や色合いを考慮しながら人目を引く構成になるよう知恵を絞った。
講師はヒトコトデザイン(同市手良)の小澤純一さん(43)が務め、アプリの効果的な使用方法を手ほどき。「デザインは情報を整理して分かりやすく伝えること。正解はなく、見た人が心を動かされたら全員が正解」と助言した。
児童の1人(12)は色鮮やかで緻密な描写の鳥の絵に「池上秀畝」の文字を配した構図を考案。絵や文字を大きくして目立たせる効果を考えているという。「どんな風にしたら人に伝わりやすいか心に残るかを考えるのは楽しい」と話していた。
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