南箕輪村は、不登校の児童生徒を対象にした子育て支援の新拠点「子どもの居場所(教育支援センター)」を、南原コミュニティーセンターに設置した。学びの継続をサポートする試行的な取り組みで、南原区の協力を得て村独自に運営する。清水閣成教育長は「丸ごとその子を受け止め、将来的な自立に向けてサポートしていきたい」としている。
村教育委員会によると、不登校の児童生徒は増加傾向にあり、こども館と南箕輪小、南箕輪中に中間教室を設けて支援に当たっている。また、今年度から教育相談員を2人増の3人体制に拡充した。
教育支援センターは南部小学校区内に支援拠点(機能)がないことを踏まえ、中間教室の一つとして新設した。民間施設を借りて運営するのは初めてで、学校に行きにくさを感じている子どもが安心して通えることも考慮し、村全域の児童生徒を対象とした。
センターの開設日は火曜と木曜の週2日で、時間は各日午後1時30分から午後3時ごろまで。事前の申し込みは不要で、学習や遊びなどの居場所として活用してもらい、南部小学習支援ボランティアの男性1人が寄り添う。家庭や学校、村教委と連絡・連携を図りながら支援に取り組む。
村は、校長の判断で利用者を出席扱い(登校)とする方針で、今後ガイドラインも作成する。タブレット端末1台を配備する経費を盛った補正予算案を開会中の村議会6月定例会に提出しており、希望に応じて授業に参加したり、教材を閲覧したりできる環境も整える計画だ。
同センターは4日、小中学校の保護者に周知した上で初めて開設し、初回は2人が利用した。村は利用状況を見ながら、支援者を複数人に増やすことも検討する。光熱費などの施設使用料については南原区と協議していくという。
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