開設から半年余りとなった「ポータリー」に3月オープンした「麻婆食堂どんどん」の店内。来店客と談笑する店主の千葉夏生さん(左)

上諏訪の「ポータリー」開設から半年 多くの人が交流する場に

2024/05/04 06:00
地域 経済

諏訪市諏訪2の築90年ほどの長屋を改修した複合施設「ポータリー」が、昨秋の開設から半年余りとなった。2、3月には空いていた2区画に新店舗が開店。多彩なチャレンジショップも展開する。管理人の藤森未起さん(37)は「活気が出てきたと思う。まち全体が盛り上がるように、多くの人が交流する場になれば」と話している。

 

2階建てで、各階5区画の合わせて10区画に洋服や生地の販売店や企画・デザイン事務所などが入居する。新店舗は、よもぎ蒸しやアロマトリートメントなどの「こころとからだをみたすおみせ『litte(リッテ)』」が2月に開店し、マーボー豆腐専門の「麻婆食堂どんどん」が3月にオープンした。

 

麻婆食堂どんどんを開いたのは店主の千葉夏生(なつみ)さん(38)。ポータリーを手掛けたすわエリアリノベーション社を不動産のサンケイ、諏訪信用金庫と立ち上げたポータリー近くのリビルディングセンタージャパンに勤め、古材のリサイクルなどに携わったほか、スタッフらの賄いも担当。仕事の傍らマーボー豆腐の店をイベントに出し、好評だったという。

 

個人で事業をしたいと同社を昨年12月に辞めて独立。「料理人だったわけではないので、いろいろのメニューは難しい」と、マーボー豆腐に絞って提供することにした。「施設内にはテナントがいろいろ入り、ルームメートのような仲間がいるので心強い」と笑顔を見せる。

 

来店客は20~70、80代と幅広く、地元の人や観光客も多い。来店客から「ポータリーは可能性が詰まっていて楽しみ。空き家がこんなふうに活用できることを広く知ってほしい」の声が聞かれる。営業時間は正午~午後8時。月、火曜定休。

 

チャレンジショップは、麻婆食堂どんどん内に同店の定休日や営業時間前の午前中を利用し、ジェラートや喫茶などの4店が4月に開き、今後もコラボ営業を進めていく考え。チャレンジショップ区画には4月から5月にかけて陶芸や花を使ったアクセサリーの店のほか、御田町商店街(下諏訪町)の店舗が出店する「てくてく御田町POP UP SHOP(ポップアップショップ)」を企画した。

 

ポータリー内には夏ごろ新たな店が加わる予定。千葉さんは「魅力が増えていくと、お客さんももっと増えてくれると思う」と期待。藤森さんは「地元の人が気軽に立ち寄れるようにしていきたい」としている。

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